日々、贅沢の出来ない最低限の生活に甘んじているが、とくに困るのは同窓会やクラブのOB会、同好会などからの会費の要請、そしてちょっと贅沢なクラス会の旅行へのお誘い。
どれかに応じると、こちらを削らなければならず、酒友とのノミュニケーションの回数が減ってしまう。そうかといって、生活水準の低きを知られたくないという自尊心がまだある。
女人のスーパーでの買い物に自転車で付いて行くことが間々ある。米や牛乳などの買い物を家まで運ぶのが女人にはかなり重荷になってきている。おかげでスーパーの商品には割と目が利く。
たとえば、「カマンベール6Pチーズ」や「とろけるスライスチーズ」「冷凍ギョーザ(味の素)」の特売がそれぞれ198円と大幅にダウンした時を待って、目ざとく買うことも。最近では、大分産のカボス(4個120円台)を久しぶりに見つけたときは嬉しくなった。
近くのダイエーには、100円均一ショップのダイソーがテナントとして入っており、品揃いの豊富なのには驚かされる。来客も多く、わりとツッカケを履いたりした庶民層が目立つ。
ともあれ、100円ショップでは、「へ〜、こんなのあるの!?」とか、「ありゃ、これ便利ちゃう?」といった具合に次々、カゴに入れてしまうことになる。音楽や外国語関係のCDや辞典類もついつい買ったりする。
一方、関西スーパーにはキャンドゥという100円ショップが入っているが、ここではとても従来の100円物とは思えないセンスと品質感のあるネクタイを陳列している。商品化戦略の巧さに脱帽だ。 Excelent & unbelievable!
そんなわけで、余輩が出かけるときの着用品の「ネクタイ」
「ベルト」「キャップ」が100円で均一化されるという事態にもなる。
ふだん贅沢なショッピングとは縁の薄い余輩らの低所得客にとって、100円ショップは、沢山買い物をした錯覚を生ぜしめ、日頃のうっ憤を晴らすのに好い場となっている感がする。ところが、10月末でここのダイエーが閉店となるがダイソーはどうなるのかなぁ。
昔の仕事柄、どうも俗学的好奇心がわき、はまり込み、考察してしまうのだが、いい歳していかがなものであろうか。
(2005年8月17日)
\100均の贅沢感
俳句 淀風庵