東北高校が甲子園で順々決勝に進出を決めた直後、宮城で震度6の地震が発生したとの報道。この情報を後に、京都に向かい、貴船で流しソーメン、鞍馬に寄って、最後は送り火でお盆を締めくくることとした。

 阪急で河原町に行き、鞍馬・貴船1dayチケットを買って京阪電車、叡山電車、京都バスと乗り継いで貴船神社前に着いたのが、もう3時半。貴船川には約20軒の川床が連なるが、5,6千円以上の会席料理には目もくれず、お目当ての流しソーメン(1,200円)の川床に向かって坂を上る。ほぼ最奥にあるこの川床に着き、店員に聞くと、すでに終了していた。ああ、ソーメンよ。

 しかたなく、少し戻って、とろろ、椎茸、半熟玉子の入った貴船そば(840円)なるものと生ビール(525円)を注文してやっと遅い昼食。
 
 義経が戦勝祈願をしたと伝わる貴船神社に上がる。水の神を祀る神社で、「水占みくじ」を霊水に浸して運勢が浮き出るのを真剣に見つめている女性たちを見かけた。
 ところがバス停に行くと、4時25分でバスは終了。気温が低くて助かったが、やむなく川沿いに30分、叡電の貴船口駅まで歩く破目に。途中に「熊出没注意!」の立て札も。
 
 叡電で鞍馬駅に降り立ち鞍馬寺の仁王門だけを見物。大河ドラマのせいで義経ブームとか、されど時間が遅く人影はまばらである。
 送り火を見るべく修学院前に下車。コンビニで弁当(395円)と缶ビールを買って、腹ごしらえと思ったが、北山通り沿いにはサンマルク・カフェレストランなど洒落たレストランはあるものの、休む場所がないのに気づく。仕方なくビルの階段で弁当を侘しく食べる。

 7時半頃から人出が増え、8時10分に点火、目前の小さい山一面に「法」の字が浮び上がる。法の字形を描く炎の数は50ほどあり、その一つひとつの炎がめらめらと燃えているのを目視できるのだ。
 夜空を焦がす「法の炎」が何を象徴するのか、自然の法則を犯す人間や世法の乱れを諌めているのかも知れないなぁ。
  何かとチャランポランな遊行ではあったが、精霊を見送りながらの夏の終幕であった。

  送り火や燦然として深き闇(由無)
                (2005年8月17日)
 

 
 
 
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