仕事がムニャムニャとか女人に言って、10時過ぎに家を出て、梅田のヨドバシカメラの地下、エクセルカフェで紅茶タイム。
 明日のもろもろの検討と準備を済ませて、四天王寺に着いたのは3時だった。
 
 1400年以上前に聖徳太子が建立した当寺の伽藍には多くの施設が整っており、最古の宗教テーマパークかのようである。
 金堂と五重塔のある中心地や極楽浄土の庭に入るには入場料が要る。
 また境内各所に大師堂や大黒堂といった堂があり、功徳を得るための法要や参詣が出来るようになっている。

 鐘が鳴り続くので、何かと鐘堂を覗くと僧侶が読経しながら天井から垂れた太い紐を引いている姿があった。引くたびに鐘楼の鐘が打たれる仕組みになっている。
 その鐘のことを、死者をあの世に送る「引導の鐘」と称しており、丁度、法要が営まれていたため鳴り続けていたのである。

 隣接する四天王寺学園から女生徒が練習で発するコーラスの高い声が聞こえてきたり、何やら声明のような女性の詠歌が突然、スピーカーから鳴り響いて、ここは決して静寂な伽藍ではない。

 四天王寺の境内で春の大古本市が催されており、そもそもこれを目的に来たのであるが、37店が参加する規模の大きなもの であった。
 日差しが夏のようにきつく、倉庫からどっと持ち込んできたと思われる本が格好の虫干しのように晒されている感がある。
 
 しらみつぶしに見て歩いたが、買ったのは14世紀ペルシャの抒情詩人の詩を編纂した『ハーフィズ詩集』(東洋文庫、昭和51年刊。定価1,000円のものが700円)のみであった。酒を讃歌する詩を多く歌っている詩人の書を思いがけず入手できて大満足。

 池で甲羅を干していた亀たちもほとんど水中に戻っているのを確認して、帰途についたときには5時を回っていた。
                 (2005年5月1日)



 
 
 
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