大阪市西区境川の大阪ドーム近くにある地酒専門居酒屋「御酒蔵」(9階)で酒友と飲む。
 
 酒の保管は、客フロアから見えるガラス張りの保冷室であり、温度は4度で調整されているそうだ。棚には300種類もの地酒がぎっしり詰まっており、私も室の中に入ってみたが、ひ
んやりとして、長く観察していたものだから身体が震えてきた。
 この中から、好みの酒を持ち出してもよいし、マスターの佐竹さんか女子店員に注文してもよいシステムとなっていて、1合が500円均一であるのは有り難い。
 
 まず、鷹の司(岩手)、神亀(埼玉)のいずれも純米を注文して飲むが、特にいつものことだが、神亀のコクのある旨さは個性的でクセになりそう。一合入りのグラス銚子も清涼感があって良い。
 さらに鷹勇(鳥取)や、やっとめぐり合えた菊姫のにごり(石川)、雑賀(和歌山)、喜びの泉(岡山)と、いずれも純米づくしでグラスを傾ける。
 締めくくりは10階のカウンターで、市販されていない黒龍の大吟醸「しずく」(福井)と「63番」(?)をマスター直々選んでくれたが、残念ながら、すっきりした味としか記憶が
定かでなく、値段だけが70mlで1000円以上と高いのを覚えている。こんな高価な酒はいの一番に味わうべきであるよ。
 
 なお、マスターは25年間、蔵を訪ねたり、メーカーに来店してもらったりして地酒を研究、選び抜いているそうだ。やはり年季が違う!
  

 御酒蔵を後にしてから、千日前の「利き酒屋」という、やはいr地酒専門の居酒屋により、道頓堀や法善寺横町あたりを散策して零時に帰宅。
 
 なお、バイブル『極上の純米酒ガイド』を千日前の店に忘れてきたので、近々また飲みに行かねば!
 この『カラー版・極上の純米酒ガイド』(上原浩著、光文社刊)は漫画『夏子の酒』に登場する「上田久」先生は、当書の著者がモデルである。長く純米酒の復活に尽力されてきた酒造技術指導における第一人者であるだけに、ここに絞り込まれた66銘柄は確かなものであろう。
 
 著者は選択基準として、「その違いは“覇気”にある」「要は作り手の意思に強く裏打ちされた酒」、そこに「飲み手の心まで釘付けにする特別の魅力をもった酒ができあがる」と表現されている。そして、これらの純米酒は燗ならなお美味いとも言い切っておられる。
 大手の量産酒造よりも小規模でもその手作りの熱意が伝わる銘柄が多いように見受けられる。そして、なぜ良い酒なのか丁寧に解説されており学ぶところが多い。
 なお、余輩等の好きな「梅の宿」「神亀」「真澄」「七冠馬」も選ばれていた。当書を道案内に66銘柄すべて賞味したいものだ。
                  (2005年6月18日)
 
 

 
 
 
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