昨日の高校野球準々決勝で地元大阪桐蔭高校の、平田良介選手の3ホームランという快挙に誘われて、初めて甲子園へ観戦に出かけた。
 
 画面でよく見る蔦のからまる球場の壁面は懐かしい感じがする。出場校の校旗が並べてある入口で記念写真を撮るのを手伝ってくれるオジサン・ボランティアがいた。

 球場内に入ると、歓声がすごい。京都外大西高が再逆転したためだった。さすが、甲子園は広いが、最前列の席は地面に近いため臨場感があり、球場全体の視界を一層広くしている。
 
 いよいよ大阪桐蔭と駒大苫小牧の準決勝試合が始まると、内外野とも満員となる。余輩は三塁側の内野席に陣取ったが、席は屋根のひさしで日陰になっており、涼しい浜風が心地よい。

 アルプススタンドでの両校応援団の演奏・声援合戦もすさまじく、この三塁側には両高のフアンが入り混じっていて、歓声が飛び交う。
 隣の席には日大三高の応援に東京から来た同年輩のおじさんがいて、当校は昨日敗れ去ったが、平田選手をもう一度見たくて帰宅を延ばして今日も来ているとのこと。駒大の方を応援してる様子が気に食わなかったが、初日6日から今日までの2週間ぶっ続けの観戦とは驚きだ。


 大阪桐蔭を応援していたが、結果は、快速投手の辻内選手が2回に思わぬ集中打を浴び、そして平田選手は低目をつかれて好打が出ず、共に散ってしまった。北海道勢、強くなったもんだ。
 ほかに印象に残ったのは、高校野球らしくなにかと動きが機敏で、来場者も色とりどりであったこと、大阪桐蔭の応援団が人文字で「駒大」と描きエールを送っていたことだ。
 
 明日は京都外大西校対駒大苫小牧の決戦であり、初決勝と夏の連続優勝がかかる両校のいずれに勝利の女神は微笑むのだろうか。1校を除くすべての出場校が涙して去る夏の陣、いよいよ終幕。
 そして、この誉れの陰には、かつて一度も甲子園の土を踏まぬ母校や全国数千校とその生徒、OBがいることへの想念もわいてきた。
               (2005年8月19日)
 

 
 
 
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