盃をもて さぁ卓をたたけ
立ち上がれ飲めや 歌えやもろびと
祝いの盃 さぁなつかしい 昔のなじみ
心の盃を
飲めや 歌え 若き春の日のために
飲めや 歌え みそなわす神のために
飲めや 歌え わが命のために
飲めや 歌え わが愛のために ヘイ
盃をもて さぁ卓をたたけ
立ち上がれ飲めや 歌えやもろびと
祝いの盃 さぁなつかしい 昔のなじみ
心の盃を
『乾杯の歌』といえば、ポピュラーな二曲があります。一つはイタリア人ヴェルディが、23歳で亡くなったパリの可憐な高級娼婦と田舎出の純朴な青年貴族を主人公として、1853年に作曲したオペラ「椿姫」の中の声楽です。
もう一つは、かつてドイツビヤホールや歌声喫茶でよく歌われた
『乾杯の歌』です。実は米国の大学の歌とのことですが、東京、赤坂のビール酒場で赤ら顔の中年ドイツ人が奏でるアコーデオンに合わせて陽気に歌ったことが思い出されます。
青春を讃えて、友よ、いざ、今宵、高らかに歌いましょう! 飲み干しましょう! 飲み明かしましょう! 由 無
歌劇・椿姫 第一幕「乾杯の歌」
(アルフレード)
友よ いま飲み明かそうよ 心ゆくまで
誇りある青春の日の楽しいひと夜を
若い心には 燃える恋心
やさしい瞳が 愛をささやく
またと帰らぬ日のため 盃を上げよ
(ヴィオレッタ)
この世の命は短く 空しく過ぎてゆく
ねえ だから今日も楽しく過ごしましょう
このひと時は ふたたび来ない
そのうちいつか過ぎてしまう
若い日は夢と はかなく消えてしまう
(ヴィオレッタ)青春の日は
(アルフレード)とても短く
(ヴィオレッタ)このよろこびの
(アルフレード)いつまでもながく
(合唱二重唱)
ああ よろこびの まねくところ まねくところも
時は 時はすぎてゆく
人の世の命 人の世の 人の世の命は
はかない夢 はかない夢 はかない はかない
夢とすぎてゆくよ
ドイツ民謡「乾杯の歌」
(青木 爽訳詞による)
椿姫ポスター(1896年石版画)
2005年新春上演のポスター