酒盛り歌・お立ち歌
酒はよいもの 気を勇ませて 酔った心は 由良之助
酒は呑むなと いわれてきたが 少し呑まなきゃ 座がもてぬ
歌え歌えと 歌せめられて 歌は出もせで 汗ばかり
酒盛り唄(福島県郡山市)
全国に酒盛り歌は数多くあるようで、その地域に古くからある曲節に、祝歌系の歌詞や即興詞を付けたものが多いという。宴席で歌を掛け合ったり、次々と歌い継いで宴が盛り上がるのです。
立ち歌は婚礼に招かれた客などが宴席を立ち去るときに、門口や庭先で最後の盃を交わし、無事を祈り、去りがたい思いを唄うもので、哀愁を帯びた節回しが去る客の心情を打つのです。
由 無
参考:旅の文化研究所編『落語にみる江戸の酒文化』
お立ち酒(宮城県ほか東北)
お前お立ちか お名残り惜しい 名残り情の くくみ酒
めでたうれしや 思うこと叶うた 末は鶴亀 五葉の松
またも来るから 身を大切に はやり風邪など 引かぬように
アー お酒ょ呑ませーて 酔わせておーいて アイヨー
胸にあるーこと 言わせたい
コラサッサー ヨイサッサットー
アー 酒はもとよーり 好きでは呑―まぬ アイヨー
金の辛―さで やけで呑む
コラサッサー ヨイサッサットー
酒呑み座敷唄(山梨県鳴沢村)